アホエン・オイルを考える
昔からニンニクの薬効は知られています。アホエンは、ニンニクの成分の研究で最近発見された物質です。
最初に知ったのはテレビの健康番組「スパスパ人間学」のこれで、それなりに面白い内容でした。この手の番組で何か取り上げられると、翌日にはその商品が売り切れるは、健康商売に利用されるはで、マスメディアの影響って凄いのねと、今更ながら驚きます。
ところが、なぜか健康商売に番組を利用されるのが気にくわないらしく、現在の番組ホームページでは、三ヶ月前までの番組内容を最小限ネットで紹介という、中途半端でお馬鹿な方針を立てたようです。上のリンクは昔のページに直接リンクですが、そのうちアクセスできなくなるかもしれません。べつにたいした内容ではないのですけど。
この辺の番組のネットへの対応と、ホリエモンvsフジテレビ騒動が重なると、インターネットとは何なのか、どう変わっていくのか考え込んでしまいます。
放送というものは垂れ流しで、いったん流れると消えてしまいます。オンデマンドの情報は、何も冗長な番組画像である必要はなく、むしろ要約であるほうがありがたい。その番組では情報をどこから拾ってきたのか、出所と関係する情報のリンクもあれば、よりすばらしい。
語り部や親方の口伝承から本に記録された言葉への変化と同じように、放送というお茶の間寄席や居間劇場の言葉をも記録可能とするインターネットとはどういうものか、どれほど巨大になりえるのか、遠くかかすかに浮かんできますね。本が人類史のなかでどれだけの役割を果たしたかというより遥かに大きな変化なのでしょう。
というわけで「スパスパ人間学」のネットへの対応は二重に馬鹿馬鹿しいのですが、幸いファンが多いらしく番組内容を記録してくれてます。ほかにもこの番組を紹介している個人サイトはたくさんあるので検索してみてください。
話がずれてしまったので、戻します。
アホエンについて調べた内容をまとめると、
●ニンニクの有効成分は、臭いアリシンではなく、アリシンが分解したアホエンなど、それらはそれほど臭くない。
ニンニクを潰すと臭くなるのは、ニンニクの細胞が潰れると酵素が働いて細胞中のアリインが、臭くて辛いアリシンに変化するから。
食べられないようにという植物体の防衛反応ですね。
アリシンそのものは単なる刺激物で胃を荒らすなど害はあってもそれ自体は有効な物質ではなく体内での存在時間も短い。有効成分とされているのはアリシンから分解生成される物質でアホエンなどとなります。
●従来のニンニクの食べ方では、有効成分の摂取が少ない。
ニンニクを加熱すると、酵素が破壊されアリシンができない。アリシンがほとんどないため、その分解物であるアホエンその他もできなくなります。アホエンができたとしても、アホエンは100℃近くで分解してなくなってしまう。煮たら無くなる成分です。
ニンニクを生食したらよさそうですし、生ニンニクでスタミナ増加もあります。どういうメカニズムか考えるとアリシンが体内で生成され体温で温められアホエンなどに変化して吸収され効くということのようです。しかし、胃液の酸性中では酵素の働きも鈍くアリシンの生成量はへり、またアホエン変化も阻害されるので、アホエン摂取量も減ります。しかも、アリシンそのものは刺激物で体によくないそうです。
アホエンは脂溶性のため植物油などには良く溶けるが水には溶けない。しかし、ニンニクには水溶性の有効成分も別にあるそうです。
●よい抽出方法。
名酪という会社がアホエン関連の特許をまとめて申請しています。特許庁のページから初心者向け簡易検索で「アホエン」を検索すると抽出条件などがでてきますので参照してみてください。
主な内容は、
- ニンニクはよく粉砕し、アリシンを生成させる。
- アリシン→アホエンの分解生成に要する温度と時間は、0℃で一週間、常温20℃〜30℃で1〜2日、50℃で3時間、くらい。
- マウスを使った医療効果実験などは、かなり高濃度。
そこから、テレビで紹介された方法の問題点を考えてみると
- ニンニクをみじん切りにしている。潰れていない細胞が多いため抽出量が少ない。同様に潰れていない細胞が多いため、かけらを濾さないと何時までも食べると臭い。
- 湯せんしている。温度管理が難しいし、もともと室温でもニ、三日でアホエンに分解するものを手間をかける必要があるのか。
- 油100ccにニンニク4かけ。ニンニクの量が少ない。
作りやすさを考えた方法なんですかね。作りやすいとも思えないですが。笑
ではどんなやり方がいいのか、試行錯誤した結果です。
ニンニクの細胞すべてを粉砕して十分なアリシンを作るため、ニンニクはすり鉢に下し金ですり下ろし、さらにオイルを混ぜながら擂粉木で潰し混ぜます(おろし金だけでも問題ないですが)。量はニンニク一株にオイル100ccぐらい、これは適当です。メンドクサイので特にオイルは濾さず、粉砕ニンニクもそのまま使います。残っているアリインがすくないため噛んでも臭くはなりません。
すぐ使いたい場合はオーブンの醗酵温度で4時間ぐらい加温。使うのが二、三日後なら室温においておくだけで特に加温しないでも辛味も臭いも少なくなっています。
この作り方でしばらく作っていたのですが、面白いものを知りました。伝統的なニンニク・オリーブオイルのソースで、アイオリソースというものです。なんと、材料も作り方も、まったく同じではないですか。
アイオリソースの作り方です。田舎風では卵黄をいれずにニンニクをモンテロという乳鉢で潰しオリーブオイルを少しづつ入れすりまぜていくだけだそうです。オリーブオイルでペースト状にしたニンニクですね。
●効果
使い始めて三ヶ月ほどですが以前にくらべ、体が温まり寒さをそれほど感じませんし、疲れ目がよくなり、疲れにくく、無駄に体を動かしたい。、、、効果あるようです。笑
また、オイルそのものは多少ニンニク臭を感じますが、生ニンニクのように食べると体から臭うということはないようです。
逆に欠点ですが、便秘することが増えてしまいました。
アホエンは殺菌力が強いので腸内細菌の勢力が変わったのかもしれないです。とすると濃すぎるのかもしれません。
とりあえず対策として、胆汁の分泌を促して整腸効果もあるウコンをオイルに加えて作ってみました。あらかじめウコンを加えて加熱しクルクミンを抽出したオイルを使うわけですが、なかなかいい感じでした。
アホエン・ウコン・オイル
材料
ニンニク一株(中国産大株)
ウコン大匙1
植物油100cc
ドレッシングなどの空き容器
作り方
ウコンオイル
あらかじめ油にウコンを混ぜて常温で一週間ぐらいおくと、黄色く着色してクルクミンが溶け出しています。あるいはフライパンでウコンを入れた油を熱したほうがクルクミンの色が濃く溶出量は多いようです。油の温度はウコンが焦げない程度の低温がいいようです。←クルクミンの耐熱温度は高く、200℃ぐらいではなんともないのですが、繊維分が焦げると苦くなります。油一瓶作っておくほうが簡単です。
アホエンオイル
ニンニクの薄皮を剥き、下ろし金ですりおろします。端は残ったら捨ててしまいましょう。下ろしやすい大きな燐房だけ下ろせば問題なし。
下ろしたニンニクをすり鉢に受け、少しづつオイルを加えながら、擂粉木でクリーム状になるまですりあげます。日持ちを考えて小匙1/2ほど、塩を入れています。(アルコールを加えたこともあるが、味の変化が多すぎた) 出来上がったペーストをじょうごを使い容器に移し、オイルを一杯まで足して混合します。
すり鉢を使わなくても、下ろしニンニクのままでオイルを混ぜてもよい。このほうが料理に使うにはいいかもしれません。
すぐに使いたい場合は、電気釜の保温で1時間か、オーブンの醗酵温度で3時間ぐらい加熱します。常温で2日おいてもよい。
アリシンがアホエンに変わっているかどうかは、辛味の変化で判ります。
混ぜ合わせて加熱前のオイルを少しスプーンに取り味をみましょう。オイルが凄く辛くなっているはずです。しかし、加熱後には辛味がわずかに残るだけとなります。
辛味が無くなった分だけアリシン→アホエンに変化しています。級数的な変化なので、大部分は分解するが、完全に全量変わるというものではないようです。完全に臭いがなくなる(人間の検知以下になる)のは一月近くかかる?
最初の加熱後から臭いも弱くなっており、食べても体から臭うということはないようです。
使い方
茶さじ一杯ほど、朝の味噌汁に入れています。刺身や焼き魚の付け醤油に入れてもいけます。
あとは、アイオリソースの使い方と同じでいいですが、100℃近くまで加熱するとアホエンが壊れるので加熱はだめ。
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